早期の大腸がんには自覚症状がほとんどなく、自分でガンに気付く事は困難です。しかしながら、大腸がんの代表的な症状の1つに出血(下血・血便)があり、これは自分で便を観察する事で気付く事ができます。
「排便時の出血」と聞くと一般的には痔を連想しがちで、実際に出血が見られても痔によるものだと勘違いされることが少なくありません。大腸がんによる出血と痔による出血には違いがありますので、見分けるポイントを知っておきましょう。
痔の出血
じわじわと出血したり、便のまわりに血がつくことはありません。痔核(いぼ痔)の場合は、排便時の便の通過によって排便直前に真っ赤な鮮血がパーッと出血するため、便器にポタポタと垂れたり、トイレットペーパーに血がついたりします。
大腸がんの出血
早期の大腸がんでは出血が少量であるため気付きにくいのですが、少しずつじわじわと出血し続けます。出血量が増えると便のまわりに血がつくようになります。出血の状態はガンの発生場所によって異なり、直腸がんの場合は肛門に近いために血便が多くなるほか、ケチャップのような粘血便になることもあります。また、結腸がんでは出血してから排便までに時間が経つので、便の色が黒っぽくなります。
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