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大腸がんは早期発見・早期治療が大切です。大腸がんの原因、症状、検査、治療を知っておきましょう!



大腸がんが再発・転移した場合


治療後の検査を怠らないことが大切

 「再発」とは、いったん病気が治った後に再び同じ病気が発症することをいい、大腸がんの場合では同じ場所に発生する場合と、違う場所に発生する場合があります。前者の場合を「局所再発」といい、切除手術で取り残したり、こぼれ落ちたガン細胞が増殖して起こるものです。後者は治療した場所からガン細胞が飛び散って他の臓器に付着して増殖したり、リンパ液や血液によって他の臓器に運ばれて増殖するもので、一般的に「転移」といいます。

 いずれにしても、早期に発見して治療する事が非常に大切です。そのため、大腸がんの治療を行った場合は、常に転移や再発を疑って、定期的に検査を受けることが大切です。検査を怠らなければ、大腸がんの再発・転移は80%以上が2年以内に発見する事ができ、治療も可能となります。再発や転移が発見された場合は患者さんの身体の状態を見た上で、可能であれば根治を目指した切除術を行います。しかし、切除が難しい場合には化学療法や放射線療法などを行うことになります。


直腸がんは再発しやすい

 局所再発が多いのは直腸癌です。結腸癌は大きく切除することが可能なため再発が起こりにくいのですが、直腸癌は大きく切除することが難しいため、再発が起こりやすくなります。再発は、吻合した部分に起こる小さなものから、骨盤壁に起こる大きなものまでさまざまです。状態によって治療法も異なりますが、可能であれば切除術や臓器摘出を行い、手術が難しい場合は化学療法や放射線療法を行うことになります。


大腸がんは肝臓・肺に転移しやすい

 大腸がんの転移先として最も多いのが肝臓であり、次に肺があげられます。肝臓がんは以前であれば大きく切除が行われていましたが、現在は治療法も進んでいるため、病巣部分だけを小さく切除することが可能となっています。また、病巣部に直接高周波を照射し、高熱でガン細胞を焼灼(しょうしゃく)・壊死させる「マイクロウェーブ治療」も行われています。このほか、肝動脈から直接抗がん剤を注入する治療法もあります。この治療法では抗がん剤が病巣に高濃度で直接届くほか、全身投与に比べて抗がん剤の量を少なくすることができるので、副作用が少ないというメリットがあります。

 肺への転移が見つかった場合も、可能であれば切除術を行います。条件としては転移巣が数個以内であること、左右どちらかの肺にしか転移がないことなどがあげられます。切除が難しい場合は化学療法が行われます。しかし、肝臓のように直接の抗がん剤注入を行う事が難しいため全身投与となりますが、その分効果も低くなります。